1日10分でもOK!超効率的な英語リスニング勉強法 | 音読・スラッシュリスニング
「英語は何となく流し聞きしているけど上達している気がしない」
「リスニングの勉強をしたいけど忙しくて手がつけられない」
「効率的に勉強したいけど結局どの学習法がいいの?」
こんな思いを抱えている方も多いのではないでしょうか?
英語リスニングの勉強にはつまづくポイントが存在します。今回は、15カ国以上を旅し、現在はBtoBの語学研修会社に勤める僕が、1日10分でできる効果的な英語リスニング勉強法をご紹介します!
・勉強したいけどあまり時間は取りたくない
・効率良くリスニングスキルを伸ばしたい
という人には特におすすめの内容となっています。是非最後までご覧ください。
音読とスラッシュリスニング
ズバリ結論から言うと、この記事でご紹介する勉強法は「音読」と「スラッシュリスニング」
聞いたことはある、実践したことがある人もいるかもしれませんが、リスニングが苦手な理由によって効果的な勉強法とやり方が異なります。
順を追って解説していきます。
なぜ英語のリスニングが苦手なのか?
そもそも、なぜ私たち日本人の多くはリスニングを苦手に感じるのでしょうか。
それは英語の「音」と「語順」が日本語と根本的に違うのが大きな要因です。
この違いが起こす苦手ポイントを洗い出すことが、はじめの第一歩。がむしゃらに1時間勉強するより、たった10分でも弱点を克服するアプローチのほうが効率的に効果が出るからです。
例えば筋トレをする際も、鍛えたい筋肉を意識してやると、筋肉のつき方は変わってきますよね。英語のリスニングでも同じことが言えます。
リスニングに苦労する2つの理由
「音」「語順」の違いを踏まえると、リスニングに苦労する理由は大きく2つに絞られます。
1.英語の音の変化に慣れていない
リスニングは理解できなかったのに、その英文を見ると
「え、こんな簡単なことを話してたの!」と驚くことはありませんか。
それはネイティブ英語では単語間の音が繋がったり消えたりする「音の変化」が起こるからです。
人気海外ドラマ「Suits」のワンシーン(0:50〜)を例に少し見ていきましょう。
アメリカのドラマ聞き取れるかな?SUITSで英語を学ぼう!【スーツ】
”Get in there.” (入りなさい)
”You and I had a deal.” (約束しただろ)
というフレーズが出てきますが、
”Get in”(ゲット+イン) → ”Getin”(ゲティン)
”Had a deal”(ハド+ア+ディール)→ ”Hada deal”(ハダディール)
のように聞こえます。この音の変化はリエゾンと言います。これを認識できず、「ゲティン・・?」と知らない単語のように聞こえるのがリスニングに苦労する理由の1つ。「読める英語」と「聞こえる英語」にギャップがある状態です。とにかく音の変化に耳を慣らし、認識していく必要があります。
2.日本語の語順で「戻り訳」をしてしまう
日本語と英語のもう一つの決定的な違いは語順です。
英文を聞きながら頭の中で日本語に訳しているうちに、「全体の意味が分からなくなった」「スピードについていけなくなった」という経験はありませんか?
”I met a girl from London at the bar last night.”
この英文を自然な日本語に訳すと以下のようになります。
”僕は昨夜、バーでロンドン出身の女の子と出会った。”
綺麗に後ろから訳されるのがよく分かりますよね。これを「戻り訳」と言います。
こうして英語をいちいち巻き戻して意味を取ろうとしても、長文や複雑な英文になるほど処理しきれなくなります。つまり、「英語を日本語の語順で聞こうとする」のがそもそも間違い。リスニングに苦労するもう一つの大きな理由です。
この場合は、英語を英語の語順のまま聞く癖をつけないといけません。
先ほどの英文の場合だと下記のようになります。
”僕は 会った 女の子と ロンドンの バーで 昨夜。”
自然な日本語にする頭を捨てて、英語で聞いた順に意味を取っていくトレーニングが必要です。
1日10分でできる!英語リスニング勉強法
さて、ここまででリスニングができない原因分析ができれば、あとはそれをつぶすのみです。冒頭で挙げた勉強法を具体的にご紹介していきます。
①音読
音読は声に出して英文を読むこと。一度聞いた音声を、文として目で追いながら発声するトレーニング。スピーキング練習のイメージを持っている人もいると思いますが、なぜ音読が効果的なのでしょうか。
音読の目的と効果
ここでの音読の目的は、聞いた英文の発音を真似ながらテキストを読み、「読める英語」と「聞こえる英語」のギャップを無くすことです。
音読には「音声」と「文字」をリンクさせ正確な発音を理解できる効果があるからです。自分が発音できるようになれば聞き取れるようになります。リエゾンなどの発音を意識した自分の声を自分の耳に聞かせることで脳に音として認識させるのです。
1日10分でできる音読
- テキスト付きの音声教材を用意
- テキストを見ずに音源だけ聞く
- テキストを見ながら音源を聞く ※意味と発音を入念に確認
- 音源そっくりにまねて音読する ※発音に意識を集中
英文を見れば意味が分かることを前提として「音の変化」に集中する音読勉強法のため、教材の内容はやさしいくらいでちょうどいいです。
あとは自分の口が馴染むまで繰り返します。これを毎日するのが何よりも大切!
その日のフレーズが音源そっくりにできないまま10分経ったら次の日に持ち越してもOKです。とにかく継続して脳に音を認識させます。
ある日、今まで音の変化のせいで聞き取れなかった部分がスーッと入ってきますよ!
②スラッシュリスニング
スラッシュリスニングは、流れてくる英文を意味のかたまりごとに区切りながら、そのかたまりごとに意味を取れるよう聞き進める勉強法。実際に文章にスラッシュ(/)を入れ読み進めるスラッシュリーディングのリスニング版とも言えます。
スラッシュリスニングの目的と効果
スラッシュリスニングの目的は英語を英語のまま捉える基礎を身につけること。
英語を日本語の語順に置き換える「戻り訳」がリスニングを妨げるのは上で触れた通りです。逆に言えば、それをやめればリスニングスキルは格段に上がります。つまり、スラッシュリスニングの効果は、かたまりごとに前から意味を理解し、日本語の「戻り訳」を矯正できる点です。
1日10分でできるスラッシュリスニング
- 音声付きのテキスト教材を用意
- スラッシュリーディングを実践
- 再度スラッシュごとに読み前から意味を理解する
- スラッシュに集中し音声のみ聞く
ポイントは1度スラッシュリーディングを挟んでかたまりを可視化することです。
初めから頭の中でスラッシュリスニングを実践しようとして、もし知らない単語や構文が出てきたら効果が低く非効率です。
4ではテキストを見ずに、音声が流れてくる順番通りに意味を取ります。難易度が高ければ最初のうちはスラッシュで区切られている語の単独の意味だけ浮かべるトレーニングでも構いません。慣れてきたら繋ぎ合わせて全体の意味が取れるように練習します。
リスニングおすすめアプリ・教材
最後に、今回ご紹介した音読とスラッシュリスニングにおすすめのアプリや教材を紹介。
まとめ
いかがでしたか?
巷では山のような数の英語リスニング勉強法が存在します。どれが正しくてどれが役立たないというよりも、自分の課題に即した勉強法を見つけ、確立していくことが大切です。リスニングができない理由を知りそれを改善する勉強法であれば、効率的にリスニング力は向上します!リスニングが伸び悩んでいる人、毎日短時間でコツコツ効率的に勉強したい人は、ぜひ今回の記事を参考にしてください。