ドイツ1周旅行で出会った!ドイツの美味い白ビール特集【ヴァイツェン・ヴァイス】
これからの季節、ビールが美味しくなりますね。
ビールが有名な国といえばドイツ。ドイツビールの銘柄はなんと2000種を超えているまさにビール大国。ビールは発酵方法によってラガーとエールに分けられますが、ドイツビールは製法や原料によって種類もさまざま。
そんなドイツで近年、若者を中心に盛り上がりを見せているジャンルの一つが「ヴァイツェン(ヴァイス)」爽やかでフルーティな飲みごたえが人気で、女性やビール初心者でも飲みやすいと日本でも注目されています。
僕は1ヶ月に渡りドイツを旅して、各地のビールを飲み歩きましたが、ヴァイツェンの美味しさと魅力にどハマり。今回はドイツのおすすめヴァイツェンをピックアップしました。現地や日本で楽しむ一杯として参考になれば嬉しいです。
- ドイツの白ビール、ヴァイツェンとは?
- フルーティーで爽やかな味わいが人気!
- ヴァイツェンの楽しみ方
- ドイツで出会った美味い白ビール(ヴァイツェン・ヴァイス)おすすめ
- 自宅でもヴァイツェン・ヴァイスビアを楽しもう
ドイツの白ビール、ヴァイツェンとは?
ヴァイツェンは一般的なビールの原料である大麦に加えて「小麦」を使った南ドイツ伝統のビール。上面発酵酵母を用いたエールビールの一種です。
その名のとおり、「小麦」を意味するヴァイツェンですが、発祥のバイエルン地方では「ヴァイスビア(白ビール)」と呼ばれます。とても泡立ちがよくて明るい淡色が特徴的だから。
フルーティーで爽やかな味わいが人気!
ヴァイツェンの魅力はそのフルーティーで爽やかな味わいにあります。
「エステル香」と呼ばれるバナナのような甘い香りや柑橘系の香りを楽しめます。一般的に苦味は少なく、なめらかな口当たりとすっきりとした飲み口が特徴的。
スーッと喉をつたうような心地よい飲みやすさと爽快感から、ビール好きはもちろん、女性やビール初心者の方にも人気なんです。
ヴァイツェンの楽しみ方
ヴァイツェンは泡立ちの良さも魅力なので、ドイツ人はボトル飲みをしません。専用グラスに慎重に注いでクリーミーな泡を作るのが命。なめらかさが続くのはもちろん、ヴァイツェンの旨味と香りを閉じ込められるからです。
日本でよく飲むラガーの感覚で注ぐとグラスの半分が泡で覆われることも(実体験。。。)
ドイツ人に「下手くそ」と鼻で笑われた悔しさは今でも忘れません。←
本場流ヴァイツェンを注ぐコツはこのとおり。
- グラスをほぼ水平になるまで傾け、静かに流し込む。
- グラスに3/4ほど注いだら、瓶を4〜5回軽く回す。
- 最後の一滴まで注いで完成!
ちなみにヴァイツェンのグラスは底付近からシェイプして膨らみ、飲み口のフチは閉じているのが特徴。泡を残して風味を閉じ込める工夫がされているんですね。
せっかくヴァイツェンを楽しむならグラスにもこだわりたいところ。
ドイツで出会った美味い白ビール(ヴァイツェン・ヴァイス)おすすめ
Franziskaner Weissbier(フランツィスカーナー・ヴァイスビア)
Franziskaner(フランチスカーナー)は、バイエルン地方きっての有数の醸造所、シュバーテン・フランチスカーナー醸造所で作られています。ここでは深さ200mから井戸水を汲んでおり、水が生み出すまろやかな味わいがこだわっています。修道院の近くでブリュワリーの歴史が始まったのが、ラベルに修道士が描かれている理由。
ヴァイツェンならではの芳醇なバナナの甘いフルーティな香りのなかに、クローブのようにピリッとスパイスの香りも感じるのが魅力。味わいは柔らかくて舌触りもなめらかです。ホップの苦味も抑えられていてほのかに感じる程度。それでいてじっくりと飲み進めたくなるビールらしさも兼ね備えています。
まさに由緒あるメーカーのヴァイスといったイメージ。
Schofferhofer weizen(シェッファーホッファー ヴァイツェン)
もともと長年、バイエルン地方で親しまれていたヴァイツェンをドイツに広く知らしめたのがこの「Schofferhofer(シェッファーホッファー)」
ヴァイツェンをフルーティー、ライト、爽快といった現代のイメージに作り変えた立役者と言われています。マインツの小さな醸造所から生まれ、今はお隣のフランクフルトで作られています。
こちらは熟れたバナナ風味と一緒に、シトラスなどの柑橘系を感じる爽やかな味わいがとても印象的。そしてシェッファーホッファーの代名詞と言えるのがその口当たりのなめらかさ。とてもスムースな喉越しでドイツのみならず世界で広く愛されています。
写真のように料理にも広くマッチするので、ドイツでは地域問わずレストランで多く見かける代表的な銘柄。ビール好きもヴァイツェン初心者も満足させてくれます。
SCHNIDER WEISSE(シュナイダー・ヴァイセ)
今もドイツ南部で広く親しまれる「シュナイダーヴァイセ」創業者であるゲオルク・シュナイダー1世はヴァイスビールのパイオニアと言われ、このビールの醸造所はバイエルン州のヴァイスビア醸造所としては最古の歴史を誇ります。
ローストした麦芽を使っているのでヴァイス(白ビール)にしては琥珀ぽいブラウン寄りの色。フルーティーな香りもさることながら、ほのかな酸味とナッツ系の香ばしさも感じる深い味わいです。ヴァイツェンは「小麦を50%以上使用していること」が一応定義なのですが、シュナイダーヴァイセは大麦6:小麦4の割合。さらっと飲みやすいのにモルツをしっかり感じるコクがあって旨さが光る、他と一線を画した唯一無二のヴァイスビアです。
Hoepfner Hefe-Weizen(ホフナー・ヘフェヴァイツェン)
ドイツ西部のフランス国境にほど近い町、カールスルーエが誇る有数のブリュワリー、「Hopfner Burg」が醸造している「ホフナー・ヘフェヴァイツェン」
「ヘフェ」とは「ろ過されていない」という意味。酵母があえてろ過されていないので、少し濁りかかっていて酵母独特のフルーティーな風味が特に際立ちます。
驚くほどのバナナアロマを感じながら口に含むと、クセは一切なく鼻に抜けるような爽やかな味わい。晴れた日に外で飲みたくなる清涼感です。ローカルなビールですが世界的なビール審査会「ワールドビアアワード」の小麦ビール部門で金賞に輝いたことも!ぜひ日本にも仕入れて欲しいビールです。。
KETTERER Ur-Weisse hell(ケタラー・ウルヴァイスヘル)
カールスルーエから南のフライブルグにかけてドイツの自然名所、ブラックフォレストが連なっています。
そのブラックフォレストの中心に位置する小さな田舎町で名を馳せるのが「Ketterer Bier(ケタラービア)」ケタラーのヘフェ・ヴァイツェンはフルーツのフレッシュな香りを楽しめつつも、ホップの苦味も残していて絶妙なバランスを醸し出しています。ヘフェヴァイツェン特有のフルーティーな味わいと小麦ビール本来の重厚感が見事に調和して、新しい美味しさを感じられます。
ちなみにデザートもブラックフォレスト名物の「ブラックフォレストケーキ」
ビールとケーキを合わせられるのもドイツならでは?笑
自宅でもヴァイツェン・ヴァイスビアを楽しもう
ヴァイツェン・ヴァイスビアはフルーティですっきりといった共通の特徴はあれど、ブリュワリーや銘柄のオリジナリティによって風味や味わい、好みはさまざまです。
ドイツ国内でもその地域でしか飲めないローカル銘柄も多いですが、日本でも手に入るドイツのおすすめヴァイツェンも紹介しました。
ぜひこれからの時期、自宅でもドイツの絶品ヴァイツェンを試して、いつもの宅飲みにも彩りを加えてみてはいかがでしょうか。